memo

重いくらいの思いも
最後には霧散して
結局ここには何だって残りはしない

焦燥は新しく疾走は感じないままに
胃から生まれ落ちる感情を
舌ではなく涙に乗せる
傷に見えた直線を指でなぞっても
痛みは皮膚を抉ることなく
鉛のような思考だけが唾液と沈殿する

生まれ変わるってことを考える時に、地球の全てのものは生前一番嫌いだった生物に生まれ変わるんじゃないかなって思う。私の場合は次は蛾に生まれ変わることになりそうです。それか胡瓜。最終的に釣り合いは取れないと思うけど、人間になるためのパワーを100として、虫になるときのパワーを1として、そうしたら人間から虫になるときには虫として100匹誕生できるな、とか…。たぶんいろいろ滅茶苦茶なことを言っている。世界中の動物や昆虫は、人間を一番嫌いかな、って思っただけです。その前に、私は自分が生まれ変われるなんて思っていない。

眼を閉じてはいないのに
真っ暗で前が見えない
愛してたのは
あなたじゃない、残像？

頬を伝う涙の筋に
想いなどありはしない

存在しはじめた世界に、
ただ呆然とする

ひどい雑音がする
嫌いじゃない　拒絶もしない
だけれど、耳障りなのは
どこかで聞いたことのある
君の歌だからだ
ささやかないでおねがい
甘く痺れる誘惑には勝てないから
この世界からはいつだって、飛び立てるのに
君の声はまだ、断ち切れないままでいる

僕の手を握る、魔力が指先を冷やす